Office 2016で一部の製品だけ日本語にならない
先日、新しい Windows パソコンを購入しました。Office のセットアップも済ませ、いざ使おうとしたら、英語表示になっていました。英語表示になっていたのは、1つだけで、後は日本語表示です。こういう場合は、どうすればいいのでしょう?
この質問は、2018年に入って多くなっています。「Excel だけが英語表示」とか「Outlook だけが英語表示」とか、逆に「Word だけ日本語で後は全部英語」とか「PowerPoint だけ日本語で後は全部英語」という感じだそうです。
パソコンについてきた、Microsoft Office のエディションは、Office Home and Business 2016 とのこと。そこで、もう少し聞いてみたところ、「Microsoft Store」アプリからインストールしたタイプとのことでした。2017年12月ぐらいから、プレインストール版 Microsoft Office は、デスクトップ版 Office Premium からストアアプリ版 Office Home and Business 2016 へ切り替わり始めています。
デスクトップ版 Microsoft Office 製品の場合、表示言語を変更するには、「Microsoft Office ツール」内にある「Microsoft Office 言語設定」や各製品のオプションの「言語」で変更します。
なお、下記画像では、「日本語」の Microsoft Office に「表示言語」で「英語(English)」を追加してあります。
表示を別言語にしたい場合は、左下の「表示言語の選択」で表示言語を選択し「既定に設定」ボタンを押してから「OK」ボタンを押します。これで、搭載されている Office 製品がすべて選択した言語表示になります。そして、デスクトップ版 Office の場合は、一部の製品だけ表示言語が違うという現象は起きません。
ところが「Microsoft Store」アプリからインストールした Office Home and Business 2016は、特殊なタイプで一般的なデスクトップ版Office製品とは仕様が違っています。ストアアプリ版とデスクトップ版の見分け方は、Office 製品を起動して「ファイル」(File)-「アカウント」(Account)と進みます。製品のバージョン情報に「クイック実行」(Click-to-Run)とあった場合は、デスクトップ版です。
「Microsoft Store」とあったら、ストアアプリ版です。
まず、ストアアプリ版 Office には、「Microsoft Office ツール」がありません。そこで、各製品のオプションの「言語」を開きます。
製品が英語表記になっている場合は、「File」-「Options」-「Language」と進みます。すると、こんな風に表示されます。上部に「Japanese <default>」と表示されているので、「日本語」が「既定」になっているのになぜ?と思われるかもしれません。
これを日本語表記にすると下記のようになります。「日本語」が「既定」になっているのは、「編集言語」です。「編集言語」は、スペルチェックや文章校正を何語でするのかですので、「表示言語」とは違います。
さて、ストアアプリ版の「表示言語の選択」には、デスクトップ版のような言語の一覧はありません。ストアアプリ版なので Windows の表示言語と連動していて、「表示言語の選択」は、上記画像のように「Office アプリケーションは、Windows の言語設定を使用します」と表示されています。
「Microsoft Store」からインストールしたアプリは、言語が対応していると Windows の利用言語と同じ言語で表示されます。日本語版の Windows 10 であれば、Office 製品も日本語表記されるはずなのです。
一部の Office 製品だけ英語表示になる現象は、「Microsoft Store」アプリで「Officeの更新プログラム」が配信されると起こります。そこで、次のように作業します。
- 「Microsoft Store」アプリを起動。
- 「・・・」ボタンを押すと表示されるメニューから「ダウンロードと更新」を開きます。
- 正しく Office 製品の更新プログラムがインストールされているかどうか確認します。
ほとんどの場合、「最新情報を取得する」ボタンを押して、問題が起きてしまった Office 製品の更新プログラムをインストールすれば、修正されるはずです。
なお、それでも修正できない場合は、「設定」-「更新とセキュリティ」-「Windows Update」で「更新プログラムのチェック」ボタンを押してすべての更新プログラムがインストール済みになっているかどうか確認してください。
次にOffice の修復をしてみます。ただし、ストアアプリ版の場合、コントロールパネルの「プログラムと機能」からはできません。「設定」-「アプリ」-「アプリと機能」で「Microsoft Office Desktop Apps」を選択。
表示された「詳細オプション」を開いて、「修復」や「リセット」ボタンを押します。
2018年8月6日 追記:
ストアアプリ版 Office 製品は、使いにくいと感じる場合、デスクトップ版に切り替えることが可能です。Surface Laptop でデスクトップ版の Office Home and Business 2016 をインストールしたい(Ver.1803) を参考にしてみてください。Windows 10 in Smode で解説していますが、 「Windows 10 Pro に切り替えてから」の部分から Windows 10 Pro は、もちろん、Windows 10 Home でも似たような感じです。
2019年7月31日 追記:
この現象は、Office 2019 でも起こります。ストアアプリ版からデスクトップ版への切り替えは、プレインストール版 Office が家族のアカウントだと使えない を参考にしてみてください。
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コメント
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ご案内のように
「設定」-「更新とセキュリティ」-「Windows Update」で「更新プログラムのチェック」
ボタンを押して、すべての更新プログラムがインストール済みになっているかどうかを
確認したところなっていませんでした。
なのでおっしゃる通り、あらためてインストールを完全にしたら、Outlook、エクセルなど
すべてが元通りに治りました。
ありがとうございました。
投稿: 松本 | 2019年1月21日 09:39
こんにちは。
MS Surface プリインストールの Powerpoint のみ英語で不思議なことだと思っていました。こちらの記事でよくわかりました。ありがとうございます。
投稿: Shira | 2019年7月 6日 11:09
Excelが英語表記でインストールされ焦りましたが、
こちらの教えが分かりやすく、親切で大変助かりました。
ありがとうございました!
投稿: tom | 2019年8月 1日 10:19