パソコンは何故わかりにくいのか?!
Windows パソコンのサポートを始めて10年近くになります。元々は、パソコン通信時代にNIFTY Serveの某フォーラムで教え合っていたのが徐々に拡大していったものです。今では、自分のホームページやブログ、メルマガで情報を発信できるほどになりました。本当に、あのときにお世話になった皆さんには、感謝しております。
さて、昔から「パソコンの使い方がわからない」という話をよく聞くのですが、そのほとんどが「書いてある言葉の意味がわからない」というものでした。
「ファイル」「フォルダ」「ツール」「プロパティ」「インポート」「エクスポート」「プラグイン」などなど。
これらも、今はかなり一般的な言葉になってきました。そして、検索して調べればそれなりに出てきます。10年ぐらい前は、カタカナで書かれた言葉は、全部わからないという感じでしたからね。
まぁ、今でもパソコン初心者は、その調べ方がわからなくて、つまづくわけですが。(^^ゞ
MS-MVPとなり、Microsoftの方々と直接情報を得られるようになって感じるのですが、Microsoftの皆さんは、カタカナに直した英語をたくさん使っているのです。そして、どうも、そのカタカナ英語が日本で通じると思っているようです。
「Vistaの音声認識」でも紹介しましたが、「チュートリアル(製品の使用方法や機能などを解説したもの)」に「ディクテーション(口述筆記)」。最初、読み上げるのにさえ、苦労する人がいるはずです。
この外にも、「コンピテンシ(高業績者の行動特性)」「セッション(討論や演奏など集団で行う活動がなされる期間。また、その集まり)」「フィードバック(結果を参考にして修正し、より適切なものにしていく仕組み)」「オンデマンド(顧客やある事象に対して、要求があった場合に準じて行動を起こす/生産する/供給する)」「アジェンダ(実施すべき計画 行動計画 議事日程 議題)」「サーベイ(調査 探査)」などなど。日本人がパッと読んで意味の分からない言葉を全く気がつかずに使っているように感じます。
そして英語で表記されるともう!!
「Road Show」??
映画館でよく聞くけど?
えぇ~っと、巡回興行!
あぁ!近隣地域まで来てくれるというわけねぇ!!
この他にも、日本ではそんな風に言わないと感じる言葉をたくさん使っているのです。
何故気がつかない?どうしてだろう?と思うわけですが、Microsoftは外資系。外国の方と話をする機会が多いから、その言葉が日本語なのか英語なのかもう分からないのではないでしょうか?
例えば、「tomato」という英単語。これを日本人は「トマト」と読みます。では、アメリカで「トマト」と発音してみてください。通じませんよ。
こんな風に英語を単純に日本人が発音できるカタカナに直せば日本で通じると思っているのではないかと感じるのです。しかし、それでは、日本人に通じないのです。
そうかと言って辞書にあるままの意味を書いてしまうと、これまた問題だと思います。
外国の映画を原語で見ることがあるでしょう。その場合は、日本ではスクリーンに日本語の字幕が書かれているわけです。あの字幕は、あまり不自然さを感じないと思いませんか?もし、字幕でカタカナ英語がバンバン出てきてしまったらどうでしょうねぇ?この辺は、やっぱり字幕翻訳家さんは、すごいなぁと思います。
パソコンを小さな子供から高齢者にまで使って欲しい時代になりつつあります。自然な日本語に訳す努力。これからのパソコンの操作画面には、これが必要だと感じます。
« Vistaの音声認識 | トップページ | 新しいデジカメ »
「パソコン・インターネット」カテゴリの記事
- CD-Rの「音楽用」と「データ用」の違いについて(2003.09.08)
- Goo ブログへ Open Live Writer から投稿できますか?(2020.02.18)
- Windows 10 から発信されている「DIRECT」の Wi-Fi を消すには!(2018.06.22)
- Windows 10 から「DIRECT」というWi-Fiが発信!(2018.06.04)
- Office 2016 をインターネットにつながずに使いたい(2018.05.29)
大手外資の文章もちょこちょこ訳してますが、べたな日本語に訳すとカタカナ語に直されてしまうことが少なくありません。
結局、業界としてなにが定着しているのかが優先されるので、門外漢には敷居が高い状況のままになってしまうのでしょうね。
ただ、GUIに関して言えば、「表示面積」という制約が設けられているので、どうしても造語に走らなければならないことが多いです。そうなってくると、どの言語でということより、それぞれのことばで新語を造り出して定着させるパワーというか強引さが必要になります。
中国語の画面とか見ると結構おもしろいですよ。
長くなりましたが、現場から一言ということでw
投稿: あろ | 2007年3月11日 19:38
あろさん、いらっしゃいませ!
べたな日本語!大好きよ、そういうの。したいですね。
実際、この業界には、あろさんのような人が必要だと感じています。
言葉が理解できて、なおかつ技術的なことがわかる人。
本当に誰にでもパッとわかる新語を作りたいのでした。
中国語のOSは、来週からどこかで見れることでしょう。(^ー^)フフフ
楽しみなのでした。
投稿: ラム | 2007年3月11日 21:01